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広告 – 25zine http://25zine.com 25zineは、25歳から先の人生を考えるインタビューマガジンです。 Tue, 23 Oct 2018 09:25:39 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=4.8.24 山内真太郎「フリーと社畜の二択の時代は終わった」 http://25zine.com/shintaro-yamauchi/ http://25zine.com/shintaro-yamauchi/#respond Tue, 07 May 2013 22:55:09 +0000 http://25zine.com/?p=286 最初の2年間は毎日ずっと悶々としていた

濱田:今、私は仕事のことですごく悩んでいて、これからの人生をどうやって生きていこうかと毎日悶々としているんですね。で、同じような悩みを抱えた人が私だけじゃなくて、周りにもたくさんいるんです。友達に仕事のことを相談されたり、自分でも色々と考えているうちに、同じような悩みを抱えて仕事をしてきた30代の先輩に、私ぐらいの年齢の時にどんなことを考えて、どういう風に生きていたのか話を聞けたら、何か今後を考えるヒントになるんじゃないか、と思うようになって。それでこの25zineをはじめて、1人目に山内さんを選ばせて頂きました。
 大学時代は考古学を勉強されていたのに、卒業後は広告会社でコピーライターとして働きはじめるというユニークな経歴をお持ちなので、まずはその辺りから聞かせて頂きたいと思うんですが、どうして研究の道を選ばずに、就活されたんでしょうか?

山内:考古学は好きだったけど、エジプトをやっても吉村作治先生を抜けないと思ったの。あれだけのパイオニアの人を絶対に抜けない。あの先生を超えてやろうという気持ちはあったけど、それは無理だと思った。だから、違うところで俺は吉村先生を抜くって決めて、迷うことなく就活することにしたんだよね。

濱田:でも考古学専攻から広告業界への就職ってすごく難しそうなイメージがあるんですけど、実際にはどうだったんですか?

山内:今の会社以外は全部落ちたね。だけど一番入りたかった会社に入ることが出来た。最終面接では、「考古学をやっているのになんでうちなの?」っていう質問に、答えを2つ用意して臨んで。1つはギャグで、もう1つが真面目な答え。いざその場になって、「考古学(こうこがく)と広告(こうこく)は似ています」ってギャグを言ったら、さーってみんな引いてた(笑)。それで「嘘です!」って言って、「考古学は、昔の人の営みがどうなっていたのかという、ピースを埋めていく学問です。広告は、今の人間を未来の生活へ連れて行くビジネスで、人の営みに関わるという点では同じベクトルです」と。

濱田:最初からコピーライター志望だったんですか?

山内:うん、コピーライターとして名を成したかったんだよね。当時の就活生のバイブル『面接の達人』には、当たり障りなく「営業志望」と言えって書いてあったんだけど、「コピーライターになりたい」って言い続けた。
 なんでかっていうと、『僕の見た秩序。』のヨシナガさんとちょうど同じ時期にWebサイトを開設したんだけど、1日に5000人くらいそこに来てくれていたから、「俺には文才がある」って思っていたんだよね。それにコピーライターって資格が要らないでしょう。あの頃は血気盛んだから、自分でもコピーが書けるって思い込んでいた。

濱田:それで実際に行きたかった会社でコピーライターとして働きはじめてどうでしたか?

山内:それが全然書けなかったの。出来るって思い込んでいたけど、「ビジネスがどうで、ターゲットがこれで」とか突然言われて、それまで考古学を学んで発掘をしていた学生あがりの俺に書けるわけがないんだよね。きっと光るものがあったから配属されたんだと思うんだけど、何が売れるかとか、どうしたら世の中が驚くかとか、そういう尺度がない状態で放り込まれて、コピーの千本ノックをやったのは辛かった。白紙の前に5時間座っていたこともあるし、「今夜、打ち合わせね。」って言われて考えるんだけど、結局何も書けずに行って激怒されたこともある。
 できると思って入ったのに、出来ないことってすごく悔しいじゃない?そのうち新しいことにも興味が湧かなくなって、2年間は毎日ずっと悶々としていた。「出来ない」「わからない」「辛い」「きつい」って思っていて、そこから逃げ出したくて辞めようと思ったことも何度もある。
 でも思い詰めるとこまで思い詰めて、ある日突然開き直る瞬間があったの。「なんでこんなに悩んでいるんだろう?」って考えて、やるだけやってそれでもだめだったらエジプトのことをやろうって思うようになった。そしたら急に上手く回り出したんだよね。あの頃は思い詰め過ぎていたんだと思う。

今は仕事がめちゃくちゃ楽しい

濱田:今、当時の山内さんのようにそうやって思い詰め過ぎている人って結構いると思うんですよね。特に入って2年目あたりの人とか。それで辞めようか続けようか悩んでいる人はすごく多い気がします。実は私自身も、今の仕事を続けるか、自分のやりたいことをやるのかとても悩んでいるんです。

山内:就活してその会社に入った時の気持ちは、「俺やってやるぜ」って気持ちでしょ。 最初からやりたくなかった仕事なら辞めたほうがいいだろうけど、入った以上は夢があったはず。だから濱田さんも、まず3年頑張ればいいんじゃないかな。色々やれるようになったら面白みも増えるから。僕は、逃げるために辞めるのはかっこわるいと思ったんだよね。自分の美学に沿ってなかった。でも本当に辛かったら、逃げてもいいと思うよ。選んだことに自分で責任を取れたら、それでいいんだよ。

濱田:その結果、山内さんは3年で会社を辞めることなく今も仕事を続けているんですよね。

山内:そうだね。今は仕事がめちゃくちゃ楽しいし、楽しくなかったら続けられない。でも、7,8年前はやってられないって思っていたんだよね。だけどそのうち少しずつ自分のコピーが通るようになってきたり、プレゼンに出してもらえたり成果が出てきて、責任を持たせてもらえるようになって。そしたら仕事がすごく面白くなった。
 最初の頃に企画が全然通らなかったのは、自分のスキルが追いついてなかったから。いきなり仕事ができるわけないじゃん。今思い返すと、仕事が出来るように上司が育ててくれたんだよね。その時はふざんけんなとか思っていたから、当時の自分にそう言っても、信じてもらえないと思うけど(笑)。でもその辛かった数年間のおかげで、自分なりに公私のバランスも取れているし、友達にも恵まれているし、こうやって取材を受けられるくらい楽しく毎日生きてるよ。

フリーと社畜の二択の時代は終わった。

濱田:山内さんのように楽しく仕事して、プライベートも充実しているような生き方に憧れている人はすごく多いと思います。

山内:僕は仕事に100%打ち込んで、毎日家と会社を往復して、家に帰ったらぱたんと倒れる、みたいな働き方が向いていなかったんだよね。会社だけの人にはなりたくなかった。だから僕はベルギービールの会っていう集まりを開催するようになるのだけど、それが仕事で大変な時の心の拠り所だったのかもしれない。仕事以外で自分が息抜き出来る場所を作るのがいいと思うんだよね。
 仕事は大変だけど、プライベートでは思いっきり遊んで。僕は今、平日はなるべく早く帰るようにしているし、土日は会社に出ないようにしています。そうするとうまく時間を使えるようになるから。それで年が明けてから飲んでない日はほとんどないし、土日の予定も埋まっているから仕事は入れたくないし、入れられない。でもきちんと仕事をやっていたら何も文句は言われない。もう僕はそういうキャラクターになっているんだよね。

濱田:会社だけの人になりたくない、っていう思いはすごくあります。それで今、仕事を続けるか、やりたいことのために仕事を辞めるのかすごく悩んでいるんですよね…。

山内:自分の実力が足りなくてどっちかに決めようとするのは正しい悩みじゃないかな。でも、フリーと社畜の二択の時代は終わったと思う。辞めないとマルチな活動ができないというのが一昔前。会社員でありながらもう一つのわらじを履けるのが今の時代。仕事だけをやるのか、やりたいことのために仕事を辞めるかの二択じゃなくて、三つ目の選択肢として、「両方やる」っていうのがあっていいと思うよ。

濱田:そうやって選択肢があるのに、なかなか決めきれない自分がいます…。

山内:「決める力」ってすごく大事だと思う。何かを決めるっていうのは自分の意志でしょ。流された結果、悩んだ結果が何もないと、環境や他人のせいにしてしまうけど、何かを決めたらその結果がどうなるかは自分の責任になる。
 僕の場合は仕事をやるだけやって、だめだったらエジプトのことをやろうと決めたんだよね。それでやるだけやった結果、仕事を辞めずに今これだけ毎日が充実している。
 濱田さんも悩んで悩んで、それで決めればいい。決められないって思うんだったら、サイコロでも転がせばいいよ。悩み抜いてその結果サイコロで決めるならそれでいいと思う。ただ、出た目に対しては必ず一生懸命やらなきゃいけないよ。

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